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三味線や舞台に関すること ブログトップ
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三味線のサワリについて1 [三味線や舞台に関すること]

三味線のサワリについて1 

心萃房の稽古の時、三味線を準備しながら八尋さんから三味線のサワリの部分を撮影して貰いました。

このブログで以前から一度、一の糸のサワリについて説明をさせて頂きたかったからです。 

サワリというと広辞苑で見ると、「さわり(触り)」とあり、

   には、「さわること、ふれること、また触れた感じ。」

②としてア、イ、ウとあり、

 ア、(他の節にさわっている意)義太夫節の中の他の音曲の旋律を取り入れた個所。曲中で目立つ個所になる。

イ、転じて、邦楽の各曲中の最大の聞かせ所。「くどき」の部分を指すことが多い。

ウ、さらに転じて、一般的に話や物語などの要点、または、最も興味を引く部分。「--だけを聞かせる」 とありました。

普段はこういった意味で使うことが多いのではないでしょうか。 しかしこれから私がお話ししたいと思うのは、③なのです。即ち③には、次のような説明があります。

「弦楽器の音に付随する独特の音色。また、それを作り出す仕掛け。例えば、日本の三味線では1の糸の上端に仕掛けがあるので、1の糸の開放弦を弾いた時にサワリの効果も強くなる。」 

三味線を例にとって説明があるのは幸いですし、かなり的を得た簡潔な説明だと思います。もう少し写真などで私なりに説明してみたいと思います。

三味線にとってサワリは最も重要で、三味線の命と言っても過言ではないかと思います。文楽でもお気付きの方もあるかもしれませんが、三味線弾きが舞台で一の糸の部分のサワリに触れて調整していることがあります。

サワリは非常に微妙なものですから、空気(湿度や気温など)が違うと変化します。楽屋でのサワリと舞台に出た時のサワリとで異なることがあり、また弾いている最中にも変わって来ることもあります。ですから非常に三味線弾きとして苦労します。

 広辞苑では、「弦楽器の音に付随する独特の音色」とありますが、もう少し具体的に言うと語弊のある言い方かもしれませんが、響き、とか響きの強弱とかとも言えるかもしれません。

響きが強過ぎると調子も合いにくいし、びりびりして不快な感じがします。こういうサワリのことを、サワリがつき過ぎる、とも言います。

それに対してサワリが弱い場合は、サワリがついてない、とかサワリが少ないとも言いますが、響きがないわけですから聴いていてとても素っ気なく寂しい感じがします。

サワリがない場合(サワリのついていない場合)は、写真のように一の糸が三味線に触れる個所にセロテープや銀色のテープを少し切って貼ります。私はセロテープよりも銀色のテープの方が経験上良いと思います。テープを貼ることによって一の糸が三味線に触れる部分が近づき(多くなり)、サワリがつき易くなります。

サワリは、私が指で示している三味線の少し山になったところとその右の僅かばかりのへこみの間で生じます。

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三味線を折る2 [三味線や舞台に関すること]

三味線を折る2

 

三つに折った、というより別々にした棹(下棹、中棹、上棹)をひとつひとつ手拭やタオルに丁寧に包んで胴などと一緒にカバンに詰めます。

慣れてしまえば難しくはないのですが、しばらく慣れるまでは時間がかかると思います。

今回はかなり簡略な説明ですが、いずれもっと詳細に説明を加えてみたいと思います。

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三味線を折る1 [三味線や舞台に関すること]

三味線を折る1

 

弟子の星野睦さんに稽古の後で三味線の折り方を始めて教えました。

三味線を折る、などと言うとなにか物騒にも聞えますが、実際は棹の部分を三つに外し、胴も別にしコンパクトに三味線カバンの中に入れることを言います。

長いままで三味線箱に入れて運べる場合は問題ないのですが、実際は三つに折ってカバンに入れて宅急便で送る場合もかなり多いので教えることにしました。

こういうことで三味線の構造について覚えることも多いのです。

三味線を傷めることのないようにかなり気を遣って折ります。

皮の破れている稽古三味線を使って教えました。

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三味線を弾く時の座り方1 [三味線や舞台に関すること]

三味線を弾く時の座り方1

 

三味線を弾く時の座り方についてお話しさせて頂きたいと思います。

私のこれからお話しさせて頂く座り方はあくまで義太夫節の三味線を弾く時の座り方ですのでご了承ください。

おそらく中棹や細棹の三味線を弾く時の座り方は違うと思います。

また私のお話しすることはこれもあくまで私が師匠方や先輩から教えられたこと、または経験の上からのお話であり、文楽から離れて既に13年も経っていますから間違えたことをお話しする可能性もあります。

私のお話を参考にされた上、文楽の優れた三味線弾きの座り方や構え方を実際にご覧になるのが一番かと思います。

 

先ず、座った時の足の開き方というのが大切です。

写真のように軽く手を握って、握りこぶしふたつ位が理想的と教えられました。

身体の大きさによっても多少違いますが、基本は握りこぶしふたつです。

竹澤弥七師匠からは、以下のように言われました。

「わしも身体はちっさいが淺造君もちっさいけど、そやからと言うてあまり開き過ぎたらいかんで。

見た目も不細工(ぶさいく)やし、三味線弾くにもええことない。

時代物の三段目とか弾く時は少しだけ普通より開くようにしい。

そしたらどっしり大きく弾ける。

お園のサワリで、「今頃は半七さん」の後のウレイのツボでチィンと弾くやろ、その時はええ音で一撥だけ弾かんならん。

こういう時はなあ、足の小指の爪の先まで神経を意識して弾くねんで。」

因みに私は身長158㎝ですが、弥七師匠は私よりもっと小さくいらっしゃいました。

確かに弥七師匠は、お園のサワリのチィンを弾いてみせて下さった時顔を真っ赤にして全身の神経を研ぎ澄まされて弾いておられました。

ものすごいチィンでした。

 

二枚目の写真は、後ろから見た座り方です。

両足の親指の足先が触れるか触れない程度、または親指が少し重なる程度が良いと言われました。

そして足の裏にすっぽりとお尻が乗っかる感じです。

 

三枚目の写真ですが、これは悪い例です。

いわゆる「おやま座り」と言われる座り方で、お尻を畳までぺったり付ける座り方です。

これだと腰が下がり、前から見て三味線を不要に抱え込んでしまう姿勢になってしまうと思います。

 

座り方は、体型などにもよりますから個人差があって一概には言えませんが一応こんなところが基本だと思います。

臍下丹田とよく言いますが、臍下丹田にぐっと力の入る座り方が一番良いと言われています。

肩の力を抜くことも大切です。

腰が安定し背筋が真っ直ぐ伸びていることも大切です。

弾き込んで来るとどうしても背中が丸くなってしまいますが、良くありません。

と言うのは簡単ですが、実際にやってみるとなかなかそうは行きません。

文楽の三味線弾きはたいてい自分の家に姿見を用意してあって自分で稽古する時は、時々全身を鏡に映しながら稽古します。

私の師匠も晩年に至るまでそうしていました。

 

私が入門当時、師匠・重造に連れられて先代の鶴澤寛治師匠のお宅へ入門の挨拶に行ったことがありました。

その頃は寛治師匠は86歳とか87歳位でいらっしゃり病気がちでした。

お部屋には布団が敷いてありその横に三味線と姿見が置いてありました。

寛治師匠が仰るには、横になっていることも多いが姿見を見ながら稽古してます、とのことでした。

私はその時大変な世界に入ったものだと思い、また感動しました。

 

今日はこれ位にしますが、姿勢や三味線の構え方などについても私なりにそのうちにお話しさせて頂ければと思っています。

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首(かしら)作り(3月21日)7 [三味線や舞台に関すること]

首(かしら)作り(3月21日)7

 

「浄瑠璃人形の彫り方」という本を横に置いて参考にしておられるようです。

能面も同時進行しているのでしょうか。

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三味線の構造6 [三味線や舞台に関すること]

三味線の構造6 

以下の三枚の写真は、上棹と中棹、または中棹と下棹の接合部分です。こんなふうになっています。ちょっとなにかにぶつけたりすると欠けてしまう恐れがあるので大切な部分です。解体したままで持ち運ぶときはこの部分をタオルなど保護したり、仮接ぎ(かりつぎ)というものを挟むこともあります。この詳しい説明もまたの機会になってしまい恐縮です。この接合部分の出来を見れば、その三味線がよいかどうか分かる、と聞いたことがありますが、確かにそう感じることがあります。

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 以上で、簡単ですが三味線の構造をひとまず終えさせて頂きます。このような説明は、すでに文楽を離れて十年以上になる私如きよりも現役の文楽の三味線弾きの方がずっと明快に、詳しくして下さるはずです。私の説明はお恥ずかしい限りです。

いずれにして文楽の三味線弾きは、特殊なことを除いてはかなりの修繕というか調整は自分でします。そうでないと自分の個性が生かせないからでもあります。つまり個々人には身体の大きさや癖がありますし、自分の感性に合った音作りが出来ないからだと考えます。

こういったことは分野は違いますが、八郎兵衛さんの人形に対する考え方と一致するところが多いと思います。このような考え方で私達は行動し演技していくということを越後猿八座の座員の皆様にもご理解頂ければ幸いです。


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三味線の構造5 [三味線や舞台に関すること]

三味線の構造5 

最初の写真は、棹を解体した全体像です。棹の部分はこのように普通三つに分かれます。上の部分を上棹(かみざお)、真ん中を中棹(なかざお)、下の部分を下棹(しもざお)と言います。

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解体した棹の横に胴を置いてみました。

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 この写真は一回目の時にちょっとお話しした胴掛けです。さらしの白い布が巻いてありますが、他の三味線ではこのようなことはしません。弾いている時の汗を吸い取る働きです。ということは弾いている時に手首に汗をかくのは義太夫の三味線だけなのでしょうか。このさらしの布に当たる部分の手首の感覚は大切です。紐がついていますが胴掛けを胴の上に乗せ、この紐で棹に巻きつけて固定します。

胴掛けの材質は他にもありますが、またの機会に写真をお見せしながらご説明させて頂けたらと思っています。

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三味線の構造4 [三味線や舞台に関すること]

三味線の構造4 

棹の先の写真ですが、明らかに削った跡がお分かりだと思います。

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棹の先に、リンドウ、そして横にマッチ箱の切れ端を置いたところです。この切れ端のことをカイモンと言っていましたが、カイは古語の「交う」の変化形なのでしょうか?モンは「物」が関西風に訛った形だと思います。

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次の写真は、棹が胴に接触する部分、つまり胴に棹ががちっと収まる部分です。胴はその部分が四角い穴になっていますが、その部分を角穴(かくあな)と言っています。その部分の写真を撮り忘れてしまいました。すみません。

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三味線の構造3 [三味線や舞台に関すること]

三味線の構造3 

前回で言い忘れましたが、板の枚数は下が多いほど糸張り、つまり皮と糸との間の高さは高くなります。若いうちはなるべく糸張りを高くして大きい音を出すように教えらます。また糸張りが高いほど弾く時に手の力が必要です。若いうちは腕を鍛える為にも高くして弾くようにします。 

今回のお話しは、棹の先の部分のことについてです。

棹の先には金色の金属の金具がついています。これをリンドウと言いますが、今日初めて広辞苑で調べてみましたが出ていませんでした。ですから漢字でどう書くのか分からないのでカタカナの表記にさせて頂きます。どなたかご存知の方がおれましたらお教え下さい。

ご覧になって頂いてお分かりのようにここにも上下にマッチ箱の板を切ったものを何枚か挟んであります。

上下の枚数を変えることで棹の高さ、と言っていますが、もっと正確に言うと棹の胴に対する角度が微妙に変わって来ます。これもおそらく0コンマ何ミリ、或いは0コンマ0何ミリのレベルでしょう。

やはり棹の先をやすりや小刀で削ることで板の枚数を増やしたりします。この棹の先も明らかに削った後がありますから、野澤吉兵衛師匠か私が削ったのでしょう。

枚数を上下で変えることで音にどういった変化があるのかといいますと、撥で糸を弾いた時に、糸が棹に当たる時の当たり方が違って来ます。下の枚数を多くすると棹の位置が高くなって糸が棹に当たる部分が多くなり、枚数を少なくすると当たる部分が少なくなります。これも実は図解をしないとお分かり頂けないと思います。

当たり過ぎると音がペチペチして詰まったような音になりますし、当たらな過ぎるとこれも頼りない音になります。本当に微妙です。前回の糸張りと棹の高さとは両方が影響し合っていますから、双方のバランスを考えながら調整します。両方を調整するのにひどい時は一日費やしてしまいます。それでもまだ足りないこともあるかもしれません。

 

最初の二枚の写真は、棹の先で、板を挟んでリンドウがおさまっている普通の状態です。

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こちらの写真は、上下の板を取って分けてそれぞれを並べたところです。

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次は、棹の先の横に上下の板を置いたところです。

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最後は、金属でできたリンドウです。

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三味線の構造2 [三味線や舞台に関すること]

三味線の構造2

 次の二枚の写真は、昔のマッチ箱を切り取ったものです。昔のマッチ箱っていうのは杉の木(だと思いますがどうでしょう?)を薄い板にしたもので出来ていましたよね。それを大きさを揃えて何枚か用意して、棹を胴に接ぐ(差し込む)時に胴と棹との接触する部分に挟むのです。

棹と胴が接触する部分というのは上下二箇所にありますから分けて差し挟みます。最初から三味線を作る時にこんな板切れを挟まなくて良いように作れば良いようなものですが、話はそんなに単純ではありません。

この板切れを上下どのように配分するか、つまり上は何枚か下は何枚かで音が違って来ます。上下の枚数を変えることで胴に張られた皮と糸との間の高さが微妙に変わって来ます。おそらく0コンマ何ミリ、或いは0コンマ0何ミリかもしれません。

そうすると主に音の大きさが変わって来ます。演奏する演目や曲によって変えます。例えば時代ものなら大きい方がよいので下の枚数を多くして、音が少しでも大きく出るようにします。でもそんなに単純ではありませえんが、基本的にはそうです。

私達はこのことを糸張り(いとばり)を変える、とか言います。要するに皮と糸との間の距離を変えるのです。

もっとこの板の枚数を多く入れたいときには、自分で胴と三味線の棹の接触部分を自分で削って多く入れるようにします。この場合は胴の方をやすりで削ります。この理屈は図解しないとお分かりになりにくいと思います。いずれまたそのような機会をつくりたいと思っています。

今は木のマッチ箱はないですから、薄い板切れを探してきて適当な大きさに切って使っています。

私が今稽古で使っている三味線は、文楽時代に大変お世話になった九世野澤吉兵衛師匠の形見ですからマッチ箱の切れ端が挟んでありました。

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 そのマッチ箱の板を、棹が胴と接触する部分に置いたのが次の写真です。上下で何枚あるかは勿論三味線によって違います。こういったことを三味線弾き自身が自分でするというのは、良く分かりませんがひょっとして文楽だけかもしれません。以前に、太棹を扱わない三味線屋さんに、

「ええ!文楽の三味線弾きさんはそこまで自分でやらはりますか?三味線屋はあがったりだんなあ」

と言われたことがあります。

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